原始人のプログラム
感情をケアするのに重要な理論
それが、原始人的反応です。
何故にそんなにも、原始人的反応の理解が
感情ケアすることに、重要になってくるのか?
それは、地球上に人として生まれたからには
備わっている、当たり前で
核(コア)となるプログラムだからです。
二足歩行の猿人が登場したのは700万年前
文明と文化の発達が始まったのが7500年前
紀元前5500年頃、人口が1万を超える都市が登場し、食料の貯蓄や貯蓄した中から、必要なものを受け取ったり交換したりといった経済活動が始まります。
私たちは今でこそ、食料を廃棄するほどの飽食の時代を経験していますが
母親の世代、祖父母の世代では
まだ、食糧難があった訳です。
今日、何を食べられるか?
どうやって安全を確保し命をつないでいくか
そんな時代の方が、人類は圧倒的に長いのです。
今から700万年前~7500年前までの間
長い長い、原始人の生活を想像してみましょう。
目の前に、熊(大きな生き物)が現れました。
驚きは、敵、危険、戦いを予測します。
目は暗闇でもモノがよく見えるように見開かれ、瞳孔(瞳)も大きくなり
出血多量で死んでしまわないように、血管・毛細血管が縮み
万が一出血したとしても、すぐに止まりやすくするために、一瞬にしてドロドロ血に
縮んだ血管へドロドロの血を体の大きな筋肉に届けるために、心臓は強く打ち(ドキドキ)
顔は血の気が失せ、顔面蒼白に
戦いの衝撃に耐えるために、首と腹を守る姿勢をとります。
肩が上がり、首の筋肉に力が入り、前傾姿勢(猫背姿勢)へ
モノを投げたり、掴んだりするときに滑らないよう、手のひらには汗をかきます。
トイレや食事をしている場合ではないので
口から肛門までの消化管はストップします。
食欲は低下し、喉や口の渇き…その状態が続くと胃がキリキリと痛みだす。
現れた熊を
自分より大きいか小さいか?
右利きか、左利きか?
足は速そうか?
そんなことを呑気にあれこれ考えていると、やられてしまう。
命を落としてしまうのです。
だから、考えられないように
頭が真っ白になる。
動物的な一瞬の判断で戦うか逃げるかを選択し
行動に移す方が、生きていける確率が上がるのです。
はてさて…この、反応
皆さま経験ありませんか?
もしくは、この状態になっている人見たことありませんか?
結婚式のスピーチ
重要なプレゼン
上司の前で…
プロポーズ…
etc…
熊にはあっていないのに
命を狙われたわけではないのに
命を守るためのプログラムが立ち上がり
悩み、苦しんでしまう訳です。
この原始人のプログラムは、『身体』を準備するだけでなく
その状況にもっとも適した行動を自然にとれるような『感情』も準備します。
攻撃の時には『怒り』を
退避の時には『恐怖』を
まー…さすがに長い時代人類を守ってきたプログラムなので
理論がわかると、よくできているな~と感心することばかりですが
現代人としての生活には、合わないタイミングもあります。
感情・思考と身体という視点から
理解してケアするのが
下園壮太先生の感情のケアプログラムです。
感情と身体、密接なんです
・上段左から:「怒り」「恐れ」「嫌気」「幸せ」「悲しみ」「驚き」「平常心」
・下段左から:「不安」「愛」「落ち込み」「軽蔑」「誇り」「恥」「嫉妬」
FIGHT or FLIGFT反応(戦うか逃げるか反応)
1929年にウォルター・B・キャノンによって初めて提唱された動物の恐怖への反応。
急性ストレス反応(acute stress response)とされることもある。
wikipediaより
最近では、親世代の恐怖記憶が受け継がれている。という研究発表もされています。
恐怖体験が子孫に受け継がれていく